レヴィオルストーリー2
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真っ白な大きい城門。
そこに小さな影が三つ。
二つは城門を護る兵士のもの。
一つは──…
「あっ、アレン!」
そう嬉しそうに声をあげた、ハニーことレイのもの。
彼女はその存在により緊張で固まっていた兵士の横を抜け、帰ってきたアレンのもとに走り寄ってきた。
アレンはレイを向かい入れ、ついでに抱き締める。
「おかえりなさい、待ってたのよアレン」
「…ただいま。
待ってたって…なんか用事あったのか?」
『おかえり』と『ただいま』のある幸せに思わず頬を緩めそうになりながら、アレンはレイを見下ろし訊いた。
途端にレイは真っ赤になって口ごもる。
「あ、あの、特にないんだけど。待ってたの…」
「……ありがとう」
優しく目を細めるアレンにレイは輝く笑顔を見せた。
アレンは彼女を解放し、首を傾げまた見下ろす。
「あのさ、着いてきてほしいとこがあるんだ。すぐだから、いい??」
「え?いいわよ。でもどこに??」
「母さんのとこ」
そう答えた瞬間、アレンは足元に金色の魔方陣を広げた。
レイや離れた場所で見ていた兵士は、おっかなびっくり目を丸くする。