レヴィオルストーリー2
アレンはようやくこの家に来た目的を果たせることに安堵の溜め息を漏らす。
そして、
「…ここに、薄い茶色い毛の大きい犬がいないか?」
と、何故かソファーの上で正座してアレンを見上げる小さな子供に、ゆっくりとそう聞いた。
「あぁっ、『ふさふさの毛』が抜けてるよー」
ルルアンが言った注意は無視された。
「いるよっ」
リルムは元気に返事をすると、アレンの手を取ってピョンっとソファーをおりた。
「こっちのお部屋。アレンのワンちゃんなのぉ?」
早速呼び捨てにしたリルムにまたもマケドニスが苦い顔をする。
「いや、俺のじゃなくて…」
「僕のっ!ルルは僕の兄弟だよっ」
ルルアンが後ろから駆けてきてリルムに言った。