レヴィオルストーリー2
6.イルのクナイ
ルルとルルアンの騒ぎから、リルムは度々城に遊びに来るようになった。
目的は────
「アレ~ンっ♪」
そう、アレン。
リルムは大胆にも昼食中のアレンの傍にくっついているレイとシルラの間に割って入り、横から思いきり抱き着いた。
「ぅぐっ」
アレンは椅子から落ちそうになるのを耐えたが、食べ物を喉に詰まらせてしまった。
「あ、アレン、大丈夫?」
レイが慌てて水を差し出す。
アレンはリルムの腕に掴まっていない左手でそれを受け取ると、リルムをくっつけたまま水を飲んだ。
「あ、ありがとう、レイ…」
「いいえ」
にっこり極上の笑みのレイ。
「アレン様、デザートお持ちしましょうか?」
いい雰囲気(?)を壊すようにシルラが割り込んだ。
「デザートっ!?あたしもぉ~」
「えっ」
シルラはリルムの介入に苦笑した。