レヴィオルストーリー2
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「ないないないないっ、ないないなぁぁあ~ッい!!!!」
ルルアンとルルの様子を不思議に思いながらも最上階に上がったギルクは、突如耳をつんざく悲鳴のような声を聞いて立ち止まった。
「なんだぁ?」
きょとんとしていると、前方のイルの部屋からイルが飛び出して来た。
「ないない~」と叫びながら。怪しいこと極まりない。
「『ないない~』って何だぁ?新手の歌かぁ??」
とりあえずギルクは取り乱した様子の自分の彼女に話しかけてみた。
すると…
「あぁあぁあッ、ギルク!あたしのクナイ知らないッ!?」
イルは大音量でそう叫ぶと何故かギルクに体当たりする。
「うがっ!!」
イルの頭にもろ顔面をぶつけたギルクは悲鳴をあげた。
「うぎゃあぁ~ッ!ギルクごめんっ」
「イルお前ぇ…『うぎゃあぁ』って…。落ち着け…」
品のないイルに呆れながらもギルクは彼女を宥めた。