それでもあなたが大好きです。




「やめて、お願い…っ」

「何言ってるの?僕のエンジェル」

「…ちっ、ちがう!
私はあなたのじゃないし、天使でもない!」

「じゃあ僕の奥さんになってよ」



この人は…何を言っているの?




足を動かそうにも、まったく力が入らない。

自力では逃げることもできない小春は、ただベッドの上で叫び続けることしかできないのだ。



「私には結婚を約束している人がいるの!だからあなたとは結婚できない!」


「…なんだって…?君は僕のだろう?
勝手に結婚なんて許さない!

君が僕を裏切ると言うのなら、今ここで僕を忘れられない体にしてやる!」




抵抗する間もなく、小春の細い腕は男に拘束された。

足が動かせなくなってしまった今、使えるのは手だけだったのに…
それさえも封じられてしまって、もうされるがままだ。



「…やめてっ、やだ!
お願いっ」


小春が必死に頼み続けても、男が手を止める気配など微塵もない。



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