【長完】Keeper.l



保健室に着いた。

保健の先生は外出中だったが皆さんそんなのお構いなしといったように入っていく。いやぁ、不良。忘れがちだけど、こいつら。


授業出てるし、サボらないし。忘れがちだけどこいつら一応不良とヤラをやっているのよね。しかも暴走族。驚き。


星ヶ丘の保健室は他のところと比べて特に何かが秀でてるとか違うようなところはないだろう。ただごくごく普通の保健室。



白やクリーム色の壁とかベッド。独特の消毒液などの薬品の匂い。


清潔な部屋、という感じだ。もちろん、さっきの様な血の匂いなんてしない。


思い思いにベッドやら椅子やらに腰掛けて手当を始めていく。


「輝、これ固定してくれないか?」


「おう。きつくねぇか?」


「大丈夫だ!早く終わらせよう!」


……十勝、貴方怪我したところないのでは?と思ったがそうか。手、かな。少なからず人を殴ればこちらも腫れるから。

暴力なんて、何もいいことないのにね。私が言えたギリなんかじゃないんだけど。


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