【長完】Keeper.l
『ああ、そう言えば。
今日のバーベキュー、たのしみにしてるね。食材ありがとう。

……何もしなくてごめん』

そう、私は居候なのだ。衣食住保証してもらう代わりに戦闘員として動く、みたいな話で成り立っている関係だけど毎日抗争がある訳では無い。

バイトとか、した方がやっぱりいいよなぁ。だって料理は金髪がやってくれてるし手伝おうにも邪魔にしかならないだろう。

私が生産できるのは炭だけだし。

なら、洗濯……?

むむむ、と考えている所で頭に手が乗せられた。

温かな重み。いや、温かいとは言いながらも手は冷たい。その手は私の頭の上でわしゃわしゃと数回ほど動いた。


「何もしていないなんてことは無い。この前だって俺たちと一緒に千歩を助けてくれただろう?戦闘員としては当たり前、と返すかもしれないが少なくとも俺は、俺の仲間を必死になって守ろうとしてくれた紫陽が有難かった。

千歩の話も聞いてくれたんだう?」


____何もしてない、なんてことはない。
そっか、私役に立ててた??

『うん。聞いたには聞いたけど……励ませたかは分からない』

「そんなの本人じゃないと分からない。それでも千歩が今、笑っていることは事実だから。」

『そっか、少しでも役に立てたか。』

「ああ、十分。」


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