【長完】Keeper.l
に、しても。こいつの支配下の学校か。

最悪だ。ここの理事長は、私の親父。それこそ、本当の。

私はそいつに昔、捨てられた。大嫌い、という枠をゆうに超えるくらい嫌いになった男。

______例え、私を捨てた理由がどんなでも。

一緒に居させてくれなかったことを、許すつもりは無い。

まさか、こんな所で顔を合わせる事になるとは。

もう、顔を合わせる事は無いと思っていたが……。

つい、最近までは【あの人】と、“あの人達 ”が支えてくれていた。

だから、乗り越えられたと思ったがやっぱり実物を前にすると精神的にショックがでかい。

だけど、あんな事をしてしまったから。

もう、合わす顔なんてない。

これは、私なりのけじめだ。

だから、まだ、会えない。

連絡も無いし。

そこまで考えて、笑が出る。自嘲的な笑(えみ)。

私、弱くなったなぁ……。




そんな事を考えていたら、私の担任になるだろう先生に連絡し終えた奴が言った。

いつ連絡したかって?そんなの、私の回想と同時進行さ。

「担任が来るまで、外で待ってろ。」

そう言われ、扉に向かう。

「意外と素直に向かうんだな。」

そう、皮肉めいて文句を付けられる。

マジでなんなの?本当、ウザイ。

だから、思いっきし反抗する。てめぇと話すことが嫌だ、と全力で全面に出すように。

『あたりめぇだろ。てめぇと同じ部屋にいたら酸欠になっちまう。

てめぇと同じ部屋の空気なんざ極力吸いたくねぇからな。』

そう言って、バンッ !!と、扉を閉める。
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