【長完】Keeper.l

第5項// 酷似環境① 思い出の場所

「着いたよ〜。」

そう言われ、顔を上げる。

どうやら、無意識に下を向いていたみたいだった。

永富はどんどんと倉庫に入っていく。

私とお姫様も、あとに続いて中に入った。



「「「「こんにちは!!!!」」」」

ほーう。みんな、しっかり挨拶をしているのか。

お姫様も「こんにちは!!!」と負けないくらいに大きく挨拶を返している。

私も、会釈をしておいた。



「あれが、転入生?」

「昨日、総長が連れてきた女だろ?」

「へー。え?てことは、姫になんの?」


やはり、そういう声は上がるだろう。

てか、え? 私はいつ自己紹介するの?今?
Nowなの?

はて?と考えていると、

「千歩ぉ〜、りかちぃ~ん、こっち来てぇ〜!」

と、永富から声が掛かる。

どこにいるのかとキョロキョロすれば

「こっちぃ~!!」

と、上から声が掛かる。

< 46 / 314 >

この作品をシェア

pagetop