【長完】Keeper.l
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バキッ

ボキッ

ガンッッ

ドガッッ


いつからか。殴りあっているような物騒な音が聞こえても。怒号が聞こえても。

いつからか。こんなに畏怖を持った目を向けられても。恐れられても。


_________何も思わなくなったのは。



ふ、と路地裏を覗けば。


ただ、暴れている男がいた。

まるで、無心になりたいが為に暴れているようだった。

何を思ったのか。自分でも分からないが、何となく近づいてみる。

冷やかしか。はたまた、助けようと思ったのか、分からない。

分からないが、何となく。

視界の端にあの人の面影がチラついたのは確かだった。

それは、きっと_________。

『お前は、なぜそうも荒れている?』

「てめぇには関係ねぇだろ。」

つか、いつから居やがった?みたいな目をされた。

まー、気配は消してたからな。

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