【長完】Keeper.l
「反対の人間、まだ文句がある奴はいるか?」

十勝のその声に、何も無いと答える連中。中には「嘘だろ…。」みたいな声を漏らしてる奴もいる。

別に、そこまで強くはなかったのだけど。

少し置いて要が起きたみたいで、要、雅紀、望の3人にも話を聞く。

『どう?これでいいかしら?』

そう聞けば、

「あんた!強ぇな。幹部クラスじゃねぇか。」

床に座り息を切らしながら言う、望。

幹部クラス、ねぇ?全国の、ね。

さっきの発言をやんわりと流しながら

『これで認めてくれる?』

と聞けば。認めざるを得ないと言うように頷かれた。

「つうかあんた、俺たちはあんた1人でも息切れしてるのにあんたはなんで息切れしてないんだよ。」

その言葉に、思わず笑いそうになる。

息切れする程の相手では無かっただろ、と。

こちとら、【あの人】の隣に立っても誰にも文句を言われないように頑張ってきたのだ。

これ位でへばっている様じゃ、【あの人】の隣は務まらない。

『まぁ、ね。頑張ってきたのよ、こっちも。女でも、通用するように。』

そう言えば、そうか、とニカッと笑った。

少なくともその反応には少し救われた気がした。
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