【長完】Keeper.l
重くはなった。だが、下の子たちはすぐに、
そうだよなと言うように話し始めた。

確かに、ほかの小説ではテンプレまっしぐらで下に降りて自己紹介。そして、好感度アップ♡なのだろう。

でも、でもさぁ。

『だって、無駄じゃん』

馬鹿みたいに。

だって、だって。

『自己紹介、なのよ?モニターがあるわけでもない。

私が下に降りて、後ろの人まで私の顔、見れるの?』

見えないでしょう?

確かに私は身長168cmあるし、女子にしては身長はでかい。

だけど、降りた時に、【あの人】や、藍くらい大きな身長の人がいてご覧なさい?

絶対、見えないから。

まぁ、男の娘、みたいな例外もいるけどさ。

『それに下に降りてしまえば、私も後ろの人たちの顔は見えないわ。

だから、上にいる。私ね、視力がやたらといいの。』

8.0とか、あるかもしれない。

そう言って永富を盗み見れば、冷めたような目を細めていた。

ありきたりの答えだったかしら?なら、驚かしてあげる。

伊達に、今まで生きてきた人生を、それに、これからの人生を。

闇で過ごして来たし、これからも過ごしていくのだから。
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