10代の病んだ魂たちへ ~イジメ復讐~
「わっ、うささん待ってよ!」
谷口は逃げたうさぎを寝床から引っ張り出そうとした。
まだ谷口はうさぎと戯れたかったのだろう。
しかし、うさぎはあからさまに嫌そうな様子だった。
僕はそんな谷口に皮肉を交えて言った。
「谷口。うさぎはいいよな。みんなに可愛がられて。マキさんとは大違いだ……」
僕の言葉に谷口は少しだけ眉をひそめた。谷口はまたうさぎを捕まえて、腹の辺りを触っていた。
「高橋はいいんだよ。だって、あいついじるの楽しいしさ。おまえもそうだったけど、あいつは反応がいいんだよ」
谷口はうさぎを触りながら言った。