10代の病んだ魂たちへ ~イジメ復讐~

僕は彼の言葉に大きく心を揺るがされた。

「『楽しい』?

それが君らにとって、人をいじめる理由なのかい?」

僕が、そして、彼女が苦しまなければならない理由が、実はその程度のことだったのか。

僕は、この時はじめて、加害者である側の人間の心理を直接、覗いた気がする。

うさぎの介入と、彼女のおかげで僕がいじめの標的から外れたことで、僕は谷口から敵の内実を知ることができた。
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