10代の病んだ魂たちへ ~イジメ復讐~
…………あれ?
そういえば。
それから僕は子猫を。
あの哀れな白い子猫をどうしたのだろうか?
それ以上はどうしても何も思い出せない。
記憶にもやがかかって何も分からなくなってしまう。
ただ、
『にゃあ。にゃあ にゃあ……』
抱き抱えた白い子猫は、小刻みに震えながら僕の顔をなめていた。
あの時の子猫の顔は………
そうだ。
僕が小さかったとき、僕がお母さんに見せていた顔にそっくりだった。
僕にとってお母さんがそうであったように、子猫にとって、僕は絶対的な存在だったのかもしれない。
小さくて弱いものにとって、自分自身の命を左右することのできる大きなもの。
そんな悲しい存在に。