10代の病んだ魂たちへ ~イジメ復讐~
それから、僕達は近くにある公園に行った。
二人で公園のベンチに座って、寄り添いながら彼女の気持ちが落ち着くのを待った。
しばらくして、僕は彼女と初めてお互いについて語り合った。
それは、クラスのいじめのことや、自分達の今までの人生についてだ。
「そうか。マキさんはお父さんと二人暮らしなんだ」
彼女が語ったのは、あまりにも悲惨な彼女の生い立ちだった。
彼女もまた、僕と同じだった。初めて裏切られた他者が、紛れもない、自分の家族だった。
僕のそれが母親なら、彼女は父親だった。