弟子にしてくれないと泣くかしら!
あ、と思ったときにはもう遅く言い訳が思い浮かばずフリーズしてしまう。


焦ればあせるほど思い浮かばない。




とりあえずここはしらをきるしかないかしら…。




「…ルイには関係ないかしら」




だいぶ可愛いげがなく、答えてしまったがルイはそうかと言って追及してこなかった。





…ほんとそういうところ優しいのよ。





「それよりここまでしてやったかしら。いい加減弟子にしてほしいかしら?普通のお礼じゃわりに合わないかしら」




「だが…」



ルイはそこで止まってしまった。危険だと言いたいんだろう。



それは私自身よく知っている。



「親は納得しているのか?」


「両親はいないかしら、ついでに親戚も」



「まさか一人ですんでいるのか?」



「そうかしら。何か問題でもあるかしら?」



「生活はどうしてるんだ…」



「魔法があればなんでもできるかしら。つくづく魔法が使えてよかったかしら」




「…そうか」




森のなかにすんでいるから、果物がなっていて食には困らない。



運に恵まれていてよかったかしら。


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