弟子にしてくれないと泣くかしら!
最近記憶力が低下してきている気がする……。


これも呪いのせいかしら……。




「驚いた。お前くらいの年で転移魔法を使えるんだな。ついこの間、俺も師匠によって知りようやく魔法陣を覚え使えるようになったのに」


何で使えるんだ、という疑いの目。



たしかにこの見た目10歳程度の小娘が使えるなんておかしいだろう。


魔法に関しては師から、弟子へ受け継ぐもの。


だから魔法陣に関しても師が弟子へ魔法陣の形を魔法使いがもっているライブラリというものへと転写し、弟子がその魔法陣を覚えることで始めて使える魔法となる。


だから師がいない私が転移魔法などという上位魔法を使えることは一般的におかしい。


どうしようかしら……と考えていると、あまり言いたくないのかと勘違いしたようで。



「まあ、お前はいろいろ規格外だからな」


「……規格外とは聞き捨てならないかしら。普通にどこでもいる女の子かしら……」


規格外つまり普通じゃない。



いつだったか前に化け物と言われた嫌な記憶がよみがえった。



嫌悪感たっぷりに、言われ続けていた普通ではないと言われるような言葉はトラウマだった。




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