【完】放課後、図書室で。
な、なんでここに茅野くんが?


「大丈夫か?」


私の叫び声に驚いたのか。
茅野くんはすぐ近くに寄って背中をさすってくれた。


せ、背中に。
か、茅野くんの、てて、手が!


触れられた所が熱くなっていく。
怖いとかそういう感情全部どっかいっちゃって。
ただただ触れられていることへの恥ずかしさで顔が赤くなった。


「とりあえず、電気つけるな。」


そういって私の背中から手を離した茅野くんは。
図書室の電気をつけた。


茅野くんの額は汗ばんでいて。
息も上がっていた。
服装はジャージで。
茅野くんが部活だったことに気付いた。


茅野くんは私の周りの状況を見て。
顔色を変えた。


「藤村これ、ひとりで?」


「え、えっと。」


明らかに1人分の仕事じゃない本の量。
乱雑に置かれた本と書類。
そして、洗った傷口からまた血が滴っていた。


「ごめん、俺今日委員会だって知らなくて。」


「ち、違うの!わ、私が言わなかったから……」




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