【完】放課後、図書室で。
「藤村が?」
「わ、私がダサくてブスだから……。カースト下位の私なんかが茅野くんに話しちゃダメなのに……。」
茅野くんにこんな事言ったってなにか変わるわけじゃないのに。
心配して欲しいとか慰めてほしいとか。
そういうのじゃないのに。
どうしてこんなこと言っちゃったんだろ。
卑屈アピールとか、私なんてばかなんだろ。
「……なにそれ。」
呆れられる、引かれる。
そういう類の態度をとられると思っていた私は動揺してしまう。
なんで、茅野くん。
怒ってるの……?
「それ、誰かが藤村に言ったの?」
「えっ……?」
「藤村がダサいとか、カースト?下位とか。」
「違う……私がそう思って……。」
「なにそれ?誰がそんなの決めたんだよ。」
どうして茅野くんが怒っているのか分からない。
私は間違った事言ってないのに。
なにに対してそんなにイラついているの?
「藤村がなにを思ってそんな事言ってんのか知らねえけど。その考え全部間違ってるからな?」
「……えっと。」