【完】放課後、図書室で。
連絡先なんて知りっこないし。
ましてや学校で話しかけるなんて問答無用。
なら、手紙とか?
そんなの他の人に見つかりでもしたら死活問題。
……ああ、ほんとなんで。
私、茅野くんと同じ委員会なんだろう。
*
あれから数日たって今日は図書当番の日。
結局茅野くんに話しかけることができず。
放課後を迎えてしまった。
私はため息をつきつつ図書室へ向かう。
仕事量は多くないから一人でもできるし。
大丈夫だよね。
でも伝えなかったのやっぱりだめだったよね。
どうしよう、今からでも言った方が良いのかな。
教室出る時茅野くんもういなかったし。
今更……だよね。
来週、はちゃんと言おう。
そう思って図書室のドアを開けると。
司書さんが中に立っていた。
司書さんが来る日って確か木曜日じゃ……?
不思議に思っていると、私に気付いた司書さんが。
救世主来た!って顔をした。
「図書委員さん?」
「は、はい。」