あやかし屋敷へようこそ
でも、そんな所に引っ越すなんて…
「よっぽどの物好きだよね〜」
「ほんとね〜」
物好きにも程がある。
キーンコーンカーンコーン…
「あ!終礼!よしゃ、弥生帰ろ!」
私たちの話を遮るかのようにチャイムが鳴り響き、結局この後私は明美に腕を引っ張られて、早足で教室を出ることになった。
帰り道ーーー
もう少し歩いたら例のあのお屋敷が見えてくるはず。
「あ、ほら、あそこ!」
明美が急に指を指した。
その先にはやっぱりあのお屋敷。
人が入ったというのにも関わらず、部屋の明かりもついていなければ人の気配すら感じられない。