【完】キス・フレンド
あとがき
みなさんこんにちは、しろです。
この度は『キス・フレンド』最後まで読んでいただきありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
このお話は、既存の作品である『ファーストキス、投げ出して。』と同時期に考え付いた作品です。
キス・フレンドの方が先に思いついていました。
“ファーストキス”をキーワードに複数のお話を考えていたのですが、実際にお話しにしようと思ったのはこのふたつだけでした。
キス・フレンドはこれまでの短編とは違って、終わりがはっきりとした作品となります。
悲恋、になるのでしょうか……。
好きだと気付いた瞬間に、先輩はいなくなって他の人のものになる。
もちろん大きなテーマとして、キスがあるのですが裏のテーマは身分差でした。
この時代、政略結婚の言葉はあまり耳にしないのですが上層階級にいくときっと存在するんじゃないかなって思います。
結ばれることがないって分かっているからこそ悠斗はなるべく広瀬を傷つけず、それでいて想いを伝える方法をとったんだろうなって思います。
少し、キスの意味について解説させていただきますね。
まず最初のキス、髪の毛ですが意味は思慕になっています。
もうこの時点で悠斗は広瀬を慕っていました。
なのでここで悠斗は広瀬に対しての一目惚れをあらわしています。
2回目のキス、耳ですが意味は誘惑になっています。
広瀬のファーストキスを奪うべくなるべく甘く囁き誘惑します。
その誘惑にまんまとハマった広瀬は悠斗の虜になっていきます。
3回目のキス、喉元ですが意味は欲求になっています。
夏の暑さに滴る汗、目の前で舌で飴を転がす意中の女性。
そんな姿に欲求を押さえられず、悠斗は欲望に任せフレンチキスをします。
この時、悠斗は反省することになります。
政略結婚は決定事項だったのにもかかわらずどんどん広瀬にハマっていく自分が怖くなったんでしょう。そのまま広瀬を避け始めます。
そして最後のキス、首ですが意味は執着になっています。
あの日、悠斗が広瀬に最後のあいさつをしに来たのは結婚式の日取りが決まったからです。
未練を断ち切るため、悠斗は広瀬を諦めようとします。
それでも、自分が広瀬を好きだった証を残したい。
その執着の表れが、最後のキスです。
こう見返してみると、ずいぶんとロマンチックな高校生ですよね……。
現実でこんなこと出来る高校生がいたら1発で惚れますね。
このキスの解釈はあくまで個人的な見解なので。
みなさんが違った解釈をしながら読んでいたのならばそちらの解釈を優先させてください。
読み終わった後、ちょっとよく分からなかったって方は参考にして頂けたら幸いです。
そして、また名前のふりがなを書いていない……。
すみません、こっちで書きます。
七宮 広瀬(ななみや ひろせ)
藤川 悠斗(ふじかわ ゆうと)
そんなに難しくはないので大丈夫だと思うんですけど一応書いておきますね。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
以上、しろでした。
2018.03.27