キミと一緒なら
夜遅くに来るなんて・・・誰なんだろう?
「俺が出るから、陽菜は待ってて?」
「うん」
裕哉が玄関の方へ行き、リビングにいるのは私だけで・・・
テレビの音だけが響く。
少しだけだけど、聴こえてくる裕哉と女の人の声。
その女の人の声には聞き覚えがあった。
私はいつの間にかリビングを飛び出して、玄関へと行った。
「・・・えっ」
なんで??
なんでそこにいるの!?
裕哉と一緒に話していたのはお母さん。
私のお母さんだった。
なんで・・・なんで来てるの??」
「陽菜!帰るよ!」
「やだ!私は帰らない!!」
「何言ってるの!さっさと帰るよ!」
居心地の悪い家になんて帰りたくない。
こんなにも温かくて、心地のいい場所に出会ってしまったから・・・
余計に・・・。