キミと一緒なら




「ねぇ、今日中には書き終わらないから・・・持って帰ってもいい?」


後ろにいる北村くんの方を振り返って聞いた。


「もちろんだよ!」


「あ、ありがとう・・・」



ものすごいキラキラとした笑顔でそう言った。


・・・なんで私にそんなキラキラとした笑顔を向けてくるの?


私・・・いつも酷いことばっかり言ってるのに・・・

北村くんは・・・きっといい人なんだろうけど、どこか軽い。


チャラチャラしてるよね・・・


授業開始のチャイムが鳴って、教室に先生が入ってきて、授業が始まった。


ー ブー


携帯のバイブが鞄の中で鳴っているのが聞こえてきて取り出した。


ディスプレイには裕哉って文字が出ていた。


机のしたで先生に見つからないように開いた。


「陽菜ちゃん」


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