キミと一緒なら
「バカ・・・」
私のためにって思うと嬉しくて涙がまた溢れてくる。
私ってこんなにも涙もろかったっけ??
「陽菜・・・」
私の手首を掴んで、いつの間にか、すぽっと裕哉の腕の中に収まった。
ぎゅっと力いっぱい抱きしめられる。
私はさっきまでの涙なんか忘れて・・・
いつの間にか、胸がギューッと締め付けられている方に引っ張られて・・・
泣いていたのが嘘みたいに引っ込んだ。
なんだろう・・・この胸がキューとなって、鼓動も速くなる感じ。
裕哉の胸の音が耳を澄ますとよく聞こえる。
・・・どくどくって。
裕哉も結構速い気がした。
「落ち着いた?」
「うん、ありがとう」
裕哉も・・・ドキドキしてたりするのかな?なんてあるわけないか。
私よりも大人だし・・・それなりに慣れてるだろうし・・・