キミと一緒なら




「裕哉くん・・・今日は・・・一緒にいて?」



「俺は陽菜のところに・・・」



「お願い!!!」



俺の言葉を遮るようにして被せた。



ものすごく強い声。



「雨宮、帰ろ?」



「・・・ぃや!・・・なんで??・・・なんであの子なの??私の方がもっと裕哉くんのこと知ってるし、裕哉くんを傷つけたり、そばから離れたりしない!!なのになんで??あの子は裕哉くんの方向いてないじゃん!」



「・・・ごめん・・・雨宮・・・」



どんどんと涙が溢れ出てくる。



どれだけ長い間俺のことを想ってくれてたの
だろう・・・。



俺が雨宮の気持ちに全然気づかず、どれだけ涙流してた?



どれほど傷つけた??



「・・・でも、雨宮の気持ちには応えられない。俺は陽菜が好きだ。確かに長い間一緒にいたのは雨宮だし、陽菜よりも雨宮の方が俺のことをよく知ってるのかもしれない。でも、好きって言う気持ちは理屈じゃ変えられないんだ・・・」



どこが好き?と聞かれても、簡単に答えれない。



< 264 / 367 >

この作品をシェア

pagetop