キミと一緒なら



「私の親は、私のことなんか心配してないよ?」


・・・どういうことだよ。


ただの親子喧嘩で顔も見たくなくなるほど、嫌になって家出したんじゃねぇのかよ。


それよりももっとひどいってこと?


でないと、そこまで親を拒絶なんてしねぇよな・・・


やっぱり何か深いことがあったんだよな、きっと・・・


「まだここにいちゃダメ?」


少しうるうると潤った目で俺をじっと見つめてきた。


・・・んな顔されたら断れねーだろ??


「わかった」


嬉しいって思う反面、複雑な気持ちが混ざり合う。


「私・・・ここから離れたくない」


「うん・・・って、はあ??」


「ごめん、迷惑だよね・・・。でも、裕哉といると楽しくて、落ち着くから」


褒め言葉なのか??


そうなんだよな、きっと・・・


ちょっとでも、距離が縮まった気がする。



< 51 / 367 >

この作品をシェア

pagetop