キミと一緒なら
「私の親は、私のことなんか心配してないよ?」
・・・どういうことだよ。
ただの親子喧嘩で顔も見たくなくなるほど、嫌になって家出したんじゃねぇのかよ。
それよりももっとひどいってこと?
でないと、そこまで親を拒絶なんてしねぇよな・・・
やっぱり何か深いことがあったんだよな、きっと・・・
「まだここにいちゃダメ?」
少しうるうると潤った目で俺をじっと見つめてきた。
・・・んな顔されたら断れねーだろ??
「わかった」
嬉しいって思う反面、複雑な気持ちが混ざり合う。
「私・・・ここから離れたくない」
「うん・・・って、はあ??」
「ごめん、迷惑だよね・・・。でも、裕哉といると楽しくて、落ち着くから」
褒め言葉なのか??
そうなんだよな、きっと・・・
ちょっとでも、距離が縮まった気がする。