7年目の本気
同窓会
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン ――――
 
 講義終了のベルが鳴り渡り。
 
 
「じゃ、今日はここまで。各自予習はしっかり
 やっておくように」
 
 
 講師が教室を後にすると、 
 学生達もざわざわと三々五々、帰り支度を始める。

 『おつかれー』と和巴の席までやって来たのは
 小学校の時からクラスが一緒だった寺嶌幸作。
 
 
「行くんだろ? 同窓会」

「えー、行くの??」

「って、行かん気ぃだったんか?」

「だって、**学のレポート今週中に仕上げなきゃ
 だし、明日は第2外国語の小テストだし」

「お前は幹事だろ」

「あ、そうでした……」

「しっかりしろよ。会場の準備、俺も手伝ってやる
 からさ」

「ふふ、手伝うって言っても、席順決めるスピードくじ
 作るくらいだよ」
 
 
 って、事で、隣の教室で経済史の講義を受けていた
 利沙も合流し、3人で同窓会の会場になってる
 居酒屋へ向かう。



「―― あの先に見える店だよな?」

「うん ――」


 なんだ……駅から案外近いじゃない

 そう思った時

 ブブブ……メールの着信
 【 世良 忍 】


 受信メールを開くと ――、


 ”和ちゃん達はまだですか? 
  席……なくなりそうなんやけど ”


 ……え
 だって、まだ30分も前


「―― 早くしないと席なくなっちゃうって、
 世良くんが」

「あいつは何にしてもせっかちだからな」


 こんなに皆……張り切って来るなんて
 思わなかった


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