This Is Love Story
「…大切だから、乗せたくない。」
「…え?」
「バイクって意外と危ねーんだよ。
……だから乗せたくない。」
そう言い切って、私にヘルメットを被せる。
まるで、ヘルメットで私の視界を塞ぐように深く…
それでも、ヘルメットの隙間から見えた彼の顔は少しだけ赤かった。
今のはダメでしょ…。
キュン死させる気ですか…。
私ってこんなにも愛されるてるんだ…。
こんなに幸せでいいのかな…?
赤くなった顔を禅くんに見られないように少しだけ俯くと、それとほぼ同時に不意に浮いた体。
そのまま抱きかかえられて、バイクの後に乗せられる。