This Is Love Story
「あ…ありがとう。」
「ん。しっかり掴まれ。」
彼は私の手を取ると、自分のお腹に回した。
服の上からでもわかる、鍛え上げられた硬い腹筋と禅くんの体温。
…二人乗りって、こんなに密着するものだったっけ?
おかしいな…
バイクなんて慣れてるはずなのに…
身体の形も体温も、禅くん相手だとこんなにも意識しちゃう…。
会って3分も経ってないのに、ドキドキしっぱなしの心臓。
私、今日は生きて帰れるんだろうか…。
私は彼に回した腕にぎゅっと力を入れた。