This Is Love Story
◇ ◇ ◇ ◇
佑に連れられてやってきたのは、駅前にあるお洒落なカフェ。
どうやら佑は、以前偶然ナンパから助けた女の子にしつこく言い寄られてるようだ。
あまりのしつこさに、彼女がいると嘘をついてしまった佑。
そんな佑に彼女は『証拠を見せたら諦める』って言い出したらしい。
本当は彼女なんかいない佑は、困って…今に至る。
…てゆーか…佑が本気出せば、彼女のひとりやふたりすぐにできるはずなのに…
我が弟ながら、顔は羨ましいくらい整ってるし…
でも、今まで一度も佑の浮いた話を聞いたことがない。
「おい、くれぐれも淑やかに振舞えよ?」
「〝どうかお願いします、お姉様〟でしょ?」
「オネガイシマス。」
ちなみに私は黒髪ボブのウィッグと黒のカラコンと伊達メガネで念のため変装。
私と佑は姉弟だけど、顔は全然似てないからね…
もし禅くんたちに会って、浮気を疑われたら嫌だから。