This Is Love Story
「久しぶりだな……昴。」
深く被っていたキャップをとり、こちらを見据える月島禅。
相変わらず無表情で、何を考えているのか分からない。
「あぁ。久しぶり。」
兄貴も一歩前に出て月島を見据える。
お互いに絶対的オーラを放つ二人。
さすがはトップクラスの族の総長だ。
それにしても、なぜ龍王は変装してまでここに来たのか…。
いくら考えてもわからない。
この学校は俺達『覇王』の縄張りだ。
ここに来るメリットなんて…こいつらにはないはず。
わざわざ敵地に3人だけで来るなんて…。
ただの自殺行為じゃねぇか。