This Is Love Story
「もしもし…禅くん?」
『どこ?』
「自販機の前…。」
『もう誰も笑わねぇから。帰ってこい。』
バレてる…。本当に恥ずかしい…。
なんで私はいつもこうなんだろう。
考えてることを無意識に口に出しちゃうなんて、もう普通じゃない。
しかも…よりにもよってあんな妄想を聞かれるなんて…
禅くんに痴女って思われてたらどうしよう。
禅くんに振られたら立ち直れない…。
本当はもう少し時間を潰していたかったけど、大好きな禅くんに帰ってこいって言われたら…帰らないわけにはいかない。
私は地面に散乱した飲みものを拾って、多目的室への道をとぼとぼ歩いた。