This Is Love Story
そんなことを考えてるうちに、もう家の前に着いていた。
もうすぐ夜の九時。
もちろん空はもう真っ暗で、私の気持ちとは裏腹に綺麗な星が輝いていた。
昼間より随分と気温は下がり、白い息が空に舞い上がる。
…もう少し歩こう。
考えないといけないことがたくさんある。
この辺りは街灯も多くない。
だからかはわからないけど、夜に一人で外出することは昴兄に止められていた。
昴兄は、基本的に親よりも過保護だから…。
慣れない夜道は少し怖いけど、近所だから大丈夫だよね…
何かあれば走って帰ればいい。
ごめんなさい、昴兄。
踵を返して来た道を戻ろうとしたその時…