This Is Love Story
シンと静まり返った薄暗い住宅街。
私と佑との間には、未だかつてないような不穏な空気が流れていた。
どうしよう…
どうやってこの場を切り抜ければ…
普段使わない頭をフル回転させて考えた。
「な…なに言ってんの!
佑たちに隠し事なんて出来るわけないよ…」
必死になって考えても、機転の利いた言葉なんてこれっぽっちも浮かばなくて…
誤魔化すように笑う事しか出来ない自分が、どうしようもなくもどかしい。