This Is Love Story
涙色の夜
帰りの車内。
すでに真っ黒に塗りつぶされた空。
いつものように助手席に棗くん、私の両隣りに雄大と禅くんが座る。
私の右手はしっかり禅くんの左手と繋がれている。
静まり返った車内で、私は別れを切り出すタイミングをずっと探していた。
何て言えばいいのか、どう切り出せばいいのか…わからない。
このまま別れを告げなかったら、また明日からも会えるのかな…。
…なんて、卑怯なことまで考えてしまう。
だめだよ…。
自分で決めたことでしょう。
昴兄と佑を…
これ以上傷つけないって決めたじゃん…。