This Is Love Story
「それがさ…
他の個室のドア開けたら、変な男達に絡まれちゃって…」
私の話を聞くと、二人は同時に勢いよく立ち上がる。
「絡まれた!?
…大丈夫か!? 怪我は!?」
「さっき外が騒がしかったのはそのせいか?
…おい。そいつ、どこの誰だ?」
過剰に私を心配する昴兄と、わかりやすく怒りをあらわにする佑。
いや、どこの誰とか知らないし…。
…ん?
でも、なんか名前は聞いたような…
………なんだったっけ?
「…なんかすごく、韻踏んだ名前だった…」
おうた ごうた?
そうま そうた?
「…昴兄達のこと知ってた。
赤っぽい茶髪で、なんかニタニタして気持ち悪い人。」
本当に…不愉快極まりない人だった。