This Is Love Story
あー。納得。
いかにも汚い人間ですって感じだった。
あの貼り付けたような笑顔。
感情のない瞳。
アイツを見た時のあの不快感は、私の勘違いじゃなかった。
「とにかく…
今後どこかであいつを見かけることがあったら、その時は死ぬ気で逃けろ。」
「うん…。」
郷田亮汰…。
できれば私も、もう二度と会いたくない。
それにしてもあの男の…
なんで私の個人情報を知ってたんだろう。
…禅くん達とのことまで…。
私の個人情報は、簡単に漏れるはずなんてないのに…。
…なんだろう…。
なぜだか、胸がざわめく…。
この時私は、郷田のことをそこまで深く考えていなかった。
だから…
まさかあんなことになるなんて…
…思ってもなかったの。