This Is Love Story
そんなことを考えながら、渋々親父に着いていく。
連れてこられたのは、親父の───…
───唐沢組組長の部屋。
わざわざここに連れてくるって事は…
…組関係の話か…?
一気に若頭の顔になる兄貴を見て、俺も気を引きしめる。
「ここに呼んだのは、結衣…
────…お嬢のことだ。」
…結衣の話…?
俺は彼女の話に興味を持って耳を傾けるが、親父から発せられたのは衝撃的な言葉だった。
「───…結衣を…婚約させたいと思う。」
…は?
あまりにも突然な親父のその言葉に、耳を疑う。
「どこかは言わねぇが…
ある組に結衣と同い年の息子がいるんだ。
…どう思う?」
…結衣が婚約……?
しかも、裏社会の人間と…?