This Is Love Story
「結衣ちゃん?
どうかした?はやくおいで。」
2階に上がる階段のところで手招きをしている朝比奈さん。
「あ、すみません。」
私は慌てて階段を駆け上がる。
「急かしちゃったね。ごめん。
こっちだよ。」
ボヤっとしてた私が完全に悪いのに、「急かしてごめん」と謝る朝比奈さん。
なんて優しいんだ、この人は。
朝比奈さんに連れられて入ったのは、2階の奥にある部屋。
白を基調としたゴージャスな部屋だった。
部屋の真ん中に大きめのガラステーブルと、それを囲むようにソファが置いてある。
「おい、これ着ろ。」
私が部屋を見渡していると、 更に奥の部屋から出てきた月島さんが、グレーのスウェットを渡してきた。