This Is Love Story
ソファに浅く腰かけ、何かを考え込むように
ただ一点を見つめる兄貴を横目に見る。
きっと、どうやって話を切り出すか考えているんだろう。
俺ができるだけ傷つかないように…
そんな気遣い、必要ない。
だから…
「───…俺、結衣が好きだ。
…一人の女として、あいつを愛してる。」
…自分から切り出してやる。
俺が兄貴に求めているのは…同情でも、慰めの言葉でもない。
どうすれば結衣が傷つかないのか…
結衣のことを大切に思う兄としての意見が欲しいんだ。
俺のあまりにも堂々としたその発言に、兄貴は一瞬目を見開いて…
…そして、笑みを零した。