This Is Love Story
1人でとぼとぼと歩いていると、不意にある事を思い出す。
そういえば…
数学のノートが切れたんだった。
明日提出の課題もあるし、今から買っておかないとまずいよね?
うーん…
少し遠回りだけど、本屋に寄って帰ろう。
漫画本も買いたいし…
私は、普段は通らない道に入り、本屋へ向かった。
この辺りは極端に人通りが少ない。
最近物騒だし、早めに帰らないとな…
私が足を速めたその時…
「────結衣…?」
背後から聞こえた男の声。
低くて太い、とても聞きなれた声だった。
「─────雄、大…?」
振り返るとそこに居たのは、少しだけ大人になった雄大だった。
綺麗な金色だった髪は、落ち着いた茶髪になっていて…
それに…前より少し痩せた気がする。