This Is Love Story
「悪ぃ。…ありがとう。」
まさか佑が俺を庇うなんて…
龍王と覇王が決別して以来、佑が俺達に向ける視線は誰よりも鋭かった。
殺気に満ちて、今にも殴りかかって来そうな
そんな眼差し。
それは今でも変わらない。
それなのになんで…
「…勘違いするなよ、月島。
お前のためじゃねぇ。結衣のためだ。」
佑は俺に聞こえるか聞こえないか程度の声でそう言うと、さらにスピードを上げて敵を一蹴していく。
その寂しげな背中を見送りながら、俺も再び戦闘態勢に入った。
「達生、俺らもスピード上げるぞ…」
「そうっすね!
ちゃっちゃと片付けてやりましょう!」