This Is Love Story
「やめろ!!!」
痛みや恐怖からか、微かに顔をしかめる結衣に、俺の心臓は締め付けられる。
結衣…
痛いよな。…怖いよな。
今すぐ、その男を殺して、助けてやるから。
愛する女のこんな姿を見て、理性を保てるやつなんているのだろうか。
激しい怒り、憎しみ、そして…
…彼女を失うかもしれないという恐怖。
「佑、月島。……一旦落ち着け。
大丈夫だから。」
結衣の方を真っ直ぐに見据えて、はっきりとそう言い切った昴。
こいつの〝大丈夫〟という言葉には、偽りも誤魔化しもなかった。
この状況で、何故そんなにも自信を持ってそんなことが言えるのか…
俺はそれを数秒後に知ることになる。