This Is Love Story
「禅くん、おはよう。」と元気に笑う彼女の姿を想像して、病室のドアを開ける。
そして…未だにベッドの上で眠り姫のように眠る彼女に、絶望する。
もう何日、同じことを繰り返しただろうか…
「…おぉ、禅。
今日も来てくれたんだな。」
彼女の病室には、既に昴と佑がいた。
「おい、また花買ってきたのかよ。」
「さっき、エリたちも大量に花を持ってきたから…」
俺の手元の花束を見て苦笑いをする唐沢兄弟。
無理もない。
彼女の病室にはいくつもの花瓶が置かれ、窓際にはもう花を置くスペースは残っていない。
昨日よりまたさらに増えたな…
一日でどうやったらこんなに大量の花が…