This Is Love Story








「…悪ぃ。俺が昴に頼み込んだ。

“ 連れて行きたい場所があるから、退院日は結衣と二人にしてくれ ”って…」








「ご両親は、退院手続きだけ済ませて帰ったよ。」という彼に、私は一人納得する。





…でも……











「…“連れて行きたい場所”って…?」








私が尋ねると、彼は「秘密。」と小さく笑う。








「えー、なんで。

教えてよ、ケチ。」





「着いてからのお楽しみな。」






「よし、出発進行!

今すぐ行こう!」







「落ち着け。

とりあえず、先に昼メシな。」











そう言って笑いながら、彼は慣れた手つきで車を発進させた。










< 525 / 631 >

この作品をシェア

pagetop