This Is Love Story
結衣side
人の出入りも落ち着いた控え室。
私は一人、さっきの佑の言葉を思い出す。
『────愛してるよ。
…姉貴。』
すごく嬉しくて…
私だけ血が繋がっていないと知ってから…
「姉だと思えない」という佑のあの時の言葉を聞いてから…
本当はずっと心のどこかで不安だったのかもしれない。
私を「家族だ」と言ってくれた佑の言葉を、信じていなかったわけではないけど…
でも…やっぱり、怖かった。
私にとって佑は弟であり、親友で…
辛い時も楽しい時も、どんな時も誰よりもそばにいてくれたかけがえのない存在だ。
だけど…佑にとってはそうじゃなかったら?
…そう思うと、怖くてたまらなかった。