This Is Love Story
「結衣。」
私の名前を呼び、軽く両手を広げる彼に、私はギュッと抱きついた。
布越しに伝わる体温と心音。
私の頭を優しく撫でる彼の手が、とても心地よい。
「…愛してる。」
耳元で囁かれたその言葉に、私は何度も頷いた。
「私も…誰よりも愛してるよ。」
私がそう言えば、彼は「知ってる。」と嬉しそうに笑った。
「…誰よりも幸せにしてやる。」
「うん。
私も、絶対に禅くんを幸せにするからね。」
辛い時は一緒に悩んで、楽しい時は一緒に笑えるように…
いつでもあなたのそばにいたい。
ふと顔を上げると、照れ臭そうに目を逸らす彼がいた。
そんな彼が愛おしくて…
私が頬に軽くキスすると、彼は驚いたようにこちらを見て…
少しだけ悔しそうに目を細めた彼に笑いかけると、彼も笑った。
そして、どちらからとも無く唇を寄せる。