This Is Love Story
「…あ、この辺じゃない?
賢と凛華ちゃんの新居。」
メールで送られてきた住所を見ながら、昴兄が呟く。
「あ、ほんとだ。
たしか凛華が、白い二階建ての家だって言ってた気がする…」
辺りを見渡し白いっぽい家を探すと、そのうちとひとつの家の前に見覚えのある後ろ姿を見つける。
「…棗、雄大。」
隣で禅くんが彼らの名前を呼ぶ。
その声に、彼らもこちらを振り返った。
「あ、禅たちも今来たんだ?」
「あぁ。」
わー…棗くん、相変わらず爽やかだ。
かっこいい。
「ここ?
あ、ほんとだ。賢の車が停まってる。」
「わー、すごい!
雄大、早くインターフォン押してよ!」
「は?なんで俺なんだよ。」
私は雄大の背中をグイグイ押して、インターフォンを無理矢理押させる。
友達の家とはいえ、初めて来る所のインターフォンを押すのって勇気いるよね…